住宅設備用エアコン(ルームエアコン)

住宅設備用エアコン(壁掛け用

☆ルームエアコンの種類

・一般的な壁掛けタイプ床置きタイプ、天井内に埋め込むビルトインタイプ、複数の室内機に対して1台の
 室外機で運転するマルチタイプがあります。

・エアコンを選ぶ時のポイントっていくつかあると思います。部屋の広さ、好きなメーカー、値段、機能、色、
 設置条件などが考えられます。お客様の要望に合わせて選定しますが、重要なのは「部屋の構造や大きさ」
 「熱量に合う機種」の選定です。熱量とは、部屋の熱量になります。

 今回は2017年度のカタログを参考に報告していきます。各メーカーも他社にない特徴があり、数種類の
 シリーズ(タイプ)を用意しております。お客様のニーズに幅広く応えられるよう高級タイプから標準タイプ、
 部屋の広さ、能力別にあります。

★各メーカーのカタログで共通していること

・能力や特性を比較するには、基準となることが必要です。条件が異なれば比較することはできません。
 ルームエアコンに規定されている規格は、「日本工業規格:JIS C9612(2013)」です。様々な条件の検査や試験 をクリアして製品化されています。表示についても定義されておりますので、各メーカーのカタログで比較
 することができるのです。

1・目安とする部屋の大きさ

・どのお部屋に取り付けるかは一番最初に決まることですね。各メーカーの言い回しが多少違いますが、意味は
 同じと考えます。「冷房時おもに6畳用」や「冷暖房時おもに6畳程度」と表記されています。
 エアコンを取り付けるお部屋はお客様によってさまざまです。そこで、統一するために「木造・南向き・洋室」
 という条件での能力や特性を表記してあります。

・部屋の広さは畳数で表記されています。「木造・南向き・洋室」の場合です。目安となる畳数は・・・
 6畳、8畳、10畳、12畳、14畳、18畳、20畳、23畳、26畳、29畳です。

2・型番、品番

・各メーカーでアルファベットや数字で品番が構成されていますが、この文字や数字には理由があり、いろいろな
 情報を簡略化して表記しております。各メーカーのカタログに見方が書いてあるので、よく見ると面白いです。

・室内機と室外機の品番が記載されています。

3・価格

・本体希望小売価格が表記されております。メーカーが小売業者に対して希望している価格です。実際には
 この金額での取引にはなりません。小売業者とお客様との間では、さらに安い取引になるからです。

・オープン価格が表記されている商品もあります。これに関しては、目安となる金額も実際の金額もがわからない ので、都度小売業者に金額を確認する必要があります。

※どうしてこのような表記になるかはちょっと調べられていませんが、本体希望小売価格がわかっていて、実際の 金額との差が大きすぎると、なんかわずらわしい感じがします。オープン価格で金額がわからないと、購入した 時の金額とあまり相違ない商品かな?と思い、素直に受け入れられるような気がしました。

4.電源とコンセントプラグ形状

・エアコンの電源が表記されております。単相100V単相200Vが主流です。一般住宅ではほとんどの家電が
 単相100Vです。機種によりますが、10畳用くらいから上で単相200Vのエアコンが出てきます。
 電流値が記載されているカタログもあります。ほぼ室内機に電源が必要になります。三相200V(動力)
 なると、室内機側に電源ではなく、室外機側に電源が必要になります。

・コンセントプラグの形状のイラストがあります。自宅のエアコン用のコンセントの形が同じであれば問題ない
 ですが、形状が違うと交換しないといけません。また、単相100Vと単相200Vでは形状が違います。
 商品に用意されているコンセントプラグは電圧にあった形状になっていますので、例えば100Vのエアコンに
 200V電源を使用してしまうと機器が焼けてしまうのでそういう事故防止のために形状が規格化されています。

5・冷暖房能力と消費電力の表示 

・畳数のめやすと能力(KW)と消費電力(W)が表記されています。冷房、暖房それぞれに記載されています。
・冷房能力は「室温27℃、外気温35℃のときの能力」暖房能力は「室温20℃、外気温7℃のときの能力」です。
                                                         例)

    畳数の目安    能力(KW)    消費電力(W)
 冷房    6~9畳
 (10~15㎡)
   2.2KW
  (0.4~3.4)
     380W
   (110~780W)
 暖房    6~7畳
 (9~11㎡)
   2.5KW
  (0.3~5.9)
     420W
   (105~1,480)

・畳数の目安・・・左側の6畳は「木造、平屋、南向き(和室)」の場合、右側の9畳、7畳は「鉄筋マンション、         南向き、中間層(洋室)」の場合の目安です。部屋の条件により適している畳数が記載されて
         います。6~9畳のお部屋の広さにに適しているという意味ではないのです。

・能力・・・KW(キロワット)で表記されています。以前はKcal/hを使用していたようですが、単位の国際統一
      でKWになったようです。消費電力やモーターの出力もKWですが、内容は違います。
      以前の表記、Kcal/hの方が意味がわかりやすいかもしれません。Kcalは熱量を意味し、hは時間です
      から、「単位時間あたりに室内に与える熱エネルギー量」ということです。
      室内に与えるとは、冷房なら熱を取り除く、暖房なら熱を加えるエネルギー量のことです。そして
      この能力の数値が大きい程、パワーが強いので広い部屋に対応できます。
     ( )内の数値は可変幅です。変更できる能力の幅を意味していますので、数値が小さい程、細かい
      運転が可能ということになります。

・消費電力・・・エアコンを運転させるのに消費される電力です。上記、冷房の380Wは定格電力のことで、
        室外機のコンプレッサーが運転している時に発生する電力です。弱運転や、送風のみの運転に
        切り替わるとコンプレッサーが運転をやめて消費電力も小さくなります。部屋の温度状況に
        よって常に電力が変動するということですので、消費電力も一定ではありません。
       ( )内の数値は可変幅ですので、弱運転や送風運転時は消費電力も小さく、たくさん働くと
        消費電力は大きくなるので、その幅の電力を表記しております。

※消費電力で電気量を算出することは難しいです。常に一定の電力で仕事をしていないし、電力が変動するので
 正確な数値を出すことが出来ません。そこで・・・電気代の目安となる数値がカタログに記載しております。

6・期間消費電力量

・ある一定の条件で運転したときの試算値です。どのメーカーも条件を同じにして運転したときの試算値です。

★条件★

●外気温度:東京をモデルにしています。
●室内設定温度:冷房時27℃、暖房時20℃としています。
●期間:冷房期間(5月23日~10月4日) 暖房期間(11月8日~4月16日)
●使用時間:6時~24時の18時間
●住宅:JIS C 9612による平均的な木造住宅(南向き)
●部屋の広さ(機種に見合った広さの部屋)

冷房能力ランク(KW) ~2.2 2.5 2.8
~3.6 ~4.5
畳数(畳数) 6畳 8畳 10畳 12畳 14畳
冷房能力ランク(KW) 5.0 5.6 6.3
7.1 8.0
畳数(畳数) 16畳 18畳 20畳 23畳 26畳

☆この条件で運転したときの各部屋、能力の消費電力量が表記されています。この条件であれば、正確な数字を
 見ることが出来ますが、それぞれ住んでいる地域や部屋の位置は様々なので参考値ということになります。

7・省エネマーク、省エネ達成率、通年エネルギー消費効率(APF)


・このマークに目標年度が表記されています。2010年と表記されていればその年に目標値を達成したということに
 なります。

・省エネ達成率とは、家電製品の省エネ性能をパーセンテージで表した数値のことで、この数値が高い程、省エネ
 性能が高い製品です
・省エネ達成率が100%となっていれば、既に達成しているということです。
・省エネ法で基準となるエネルギー消費効率の値が設定されています。この基準値がある一定の年度までに達成
 するように義務付けられ、この基準値の値に対してどれだけ達成できているかを省エネ達成率で表しています。
・省エネ基準はカタログに記載されています。機能・形態・能力・寸法に応じて異なる評価基準が適用され、
 それぞれの能力に対して目標基準が決まっています。壁掛け型は冷暖房能力が4.0KWまでは商品の寸法の規定
 内と寸法フリーでは目標基準値は違います。
・省エネ達成率の計算式は「その製品のエネルギー消費効率(APF)÷省エネ基準値(APF)×100」です。

※例えば冷房能力2.2KW(6畳)で寸法規定内商品の場合の省エネ基準目標値は5.8APFです。通年エネルギー
 消費効率が7.2APFと記載されている商品であれば、省エネ達成率は・・・

通年エネルギー消費効率7.2APF÷省エネ基準値5.8APF×100=124・・・達成率124%ということです。

・通年エネルギー消費効率(APF)とは1年間をある一定の条件もとでエアコンを運転したときの消費電力1KW
 あたりの冷房暖房能力を表すもので、「1年間に必要な冷暖房能力総和(KWh)÷期間消費電力量(KWh)
 で求めます。数値が大きい程、省エネ性が優れた製品となります
※1年間に必要な冷暖房能力総和は固定値です。

冷房能力(KW) 冷房能力総和(KWh) 冷房能力(KW) 冷房能力総和(KWh)
2.2 4408 4.5 9017
2.5 5010 5.0 10019
2.8
5611 5.6 11222
3.6
7214 6.3 12624
4.0
8015 7.1 14227

☆例えば、冷房能力2.2KW(6畳用)の冷房能力総和は4408KWhです。表示されている期間消費電力量が
 700KWhだとすると、4408÷700=6.297、約6.3APFとなります。

8・低温暖房能力

・カタログの隅っこや枠外に記載されています。メーカーによっては冷房専用のルームエアコンもありますが、
 冬も暖房としてエアコンをメインに考えている方は気にしたほうが良いと思います。この「低温暖房能力」とは
 通常外気温7℃・室温20℃の性能ではなく、「外気温2℃、室温20℃の能力」です。この数値が大きければ
 パワーも大きいので、暖房能力が高いということになります。

まとめ・・・

※エアコンを選ぶときは、いろいろと気にしないといけないポイントがありました。それぞれの生活スタイルや
 部屋の使用頻度なども考慮しないといけません。あまり使用しないお部屋に高性能で、能力の高いエアコンは
 必要ありません。
 また、お部屋の断熱性能が低いと、熱が逃げやすいのでエアコンは常にフル稼働します。一定の温度で長い
 時間保てるのであれば、送風や弱運転になるので、電気のエネルギーを抑えることが出来ます。
 そして、色やデザイン、欲しい機能などを見比べると、エアコン選びも楽しいかもしれません。

 

☆各メーカーのカタログ比較

・各メーカーのカタログを見比べると非常に参考になったり、迷ってしまいます。いくつかのシリーズに分かれて
 いますので、単純に一番高い商品は「高級タイプ」真ん中くらいは「中級タイプ」安い商品を「標準タイプ」
 と位置づけてみます。

・メーカーもたくさんありますので、5社に絞って紹介します。「高級タイプ」「中級タイプ」は各メーカーの
 最も重要で、伝えたい部分と思います。この部分はお客様が直接感じる部分ですので紹介は控え、一般に
 よく耳にする「標準タイプ」(スタンダードタイプ)の壁掛けタイプを紹介します。
 (順番は適当です。人気順ではありません。)

★DAIKIN(ダイキン)「うるさら7」

・シリーズは5種類、寒冷地向けで2種類あります。
・標準タイプは「Eシリーズ」・・・シンプルで使いやすく、信頼性も高めたベーシックモデルです。

☆室内機、幅770mm、高さ285mmのコンパクトサイズです。
☆0.5℃単位で温度コントロールができます。
☆タイマーの「入」「切」を同時に設定できます。1時間きざみで最大12時間まで設定可能です。
☆ヒートダッシュ暖房・・・「設定温度まで素早く温める」機能です。
☆風ないス運転・・・冷房は上向き、暖房は足元から気流を吹き出し、体に直接風を感じにくい気流をつくる。
☆タフネス暖房、冷房・・・寒い冬(外気温マイナス15℃)も暑い夏(外気温45℃)も快適運転をします。
☆9段階セレクトドライ、自動運転、クリアコート熱交換器、ハイメッシュプレフィルター、おやすみ運転

★Panasonic(パナソニック)「Eolia エオリア」2年連続省エネ大賞(WXシリーズ)

・シリーズは7種類、寒冷地向けで3種類あります。
・標準タイプは「Fシリーズ」・・・スタンダードな省エネ基準クリアモデルです

☆室内機、幅780mm、高さ285mmです。
☆0.5℃単位で温度コントロールができ、リモコンの温度表示が大きいので見やすいです。
☆内部クリーン・・・内部を加熱して乾燥、カビの成長を抑制します。(リモコン設定)
☆においカット・・・エアコン内部のニオイ成分を除去します。
☆親水コーティング・・・熱交換器(アルミフィン)の汚れをつきにくくします。
☆すぐでる冷房・・・パワフル設定時に冷風がすぐにでます。
☆しずかモード・・・いつでもワンボタンで清音運転します。
☆天井シャワー気流・・・フラップが2枚になり、涼風が天井からふりそそぎます。
☆(カビストッパー・・・別売りで取り付け可能なわさび成分でカビを抑制します)

★MITSUBISHI ELECTRIC(三菱電機)「霧ヶ峰」

・シリーズは7種類、寒冷地向けで4種類あります。
・標準タイプが「GVシリーズ」・・・基本機能にこだわったスタンダードモデルです

☆付属品の一部を除きますが、「日本製」です。
☆室内機、799mm、高さ290mmです。
☆室温キープシステムでより快適にします。
☆除湿は選べる3モード除湿です。
☆気流は上下の快適スイングです。
☆防カビエアフィルター、清潔コート熱交換器、内部クリーンがあり、全面パネルを外せます。
☆(別売りでプラチナアレル除菌フィルターがあります。)

★HITACHI(日立)「白くまくん」平成28年度省エネ大賞(XJシリーズ)

・シリーズは6種類、寒冷地向けで4種類あります。
・標準タイプは「AJシリーズ」・・・コンパクトサイズのシンプルエアコンです

☆室内機、780mm、高さ280mmのコンパクトサイズです。
☆エアコン内部クリーン・・・セットしておくと冷房・除湿運転後に自動でエアコン内部を乾燥します。
☆みはって霜とり機能・・・必要な時だけ除霜運転をし、暖房時の快適さを長持ちさせます。また暖房運転停止時
             に室外ユニットの霜付き状態をチェックし、霜が付いていたら霜取り運転します。
☆ソフト除湿、上下スイング運転します。
☆運転の停止、開始をタイマー設定できます。(「入」「切」同時設定はできません。)

★TOSHIBA(東芝)「大清快」

・シリーズは単相で4種類、三相で1種類、寒冷地向けは1種類あります。
・標準タイプは「Vシリーズ」・・・省スペースで設置できる、シンプル&快適エアコンです

☆室内機、幅790mm、高さ250mmです。
☆ピークカット機能・・・「パワーセレクトボタン」を押すだけで、最大電流の上限値を約半分にして電力を
             抑えた運転をします。
☆やわらかドライ除湿・・・弱めの冷房運転で部屋の湿気を取り除きます。
☆内部お掃除・・・エアコン内部をきれいに保ち、省エネ性をキープします。熱交換器を特殊コーティングし、
         除湿、冷房時に発生した水で汚れを洗い流してきれいを保ちます。また運転停止時にエアコン
         内部を自動乾燥してホコリなどの付着を抑えます。
☆お休み中、体温リズムに合わせて温度をコントオールします。

まとめ

各メーカーの一番グレードの低い商品を紹介しました。多くの人が集まるリビングや、使用頻度の多い部屋では
スタンダードタイプは選ばず「高性能、高機能商品」から選ぶと、求めている条件や必要な機能が各メーカーで
たくさん用意してあります。
スタンダードタイプは、子供部屋や寝室など比較的使用頻度が少ないお部屋に選ばれるとよいのかな?と
思います。

「高性能、高機能商品」はどれも目移りするような内容です。各メーカーのカタログを見比べるといろいろな
思いが生まれます。そして「高性能、高機能商品」は非常に高価です。使い方をしっかりと知り、その性能を
十分に生かすことにより、商品自体の寿命も長くなります。

☆エアコン選びの参考になればと思います。。。

 

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家庭用ルームエアコン(設置編)

家庭用ルームエアコンの設置工事の流れ

1、設置場所の確認


2、貫通穴の確認。(貫通穴がない場合は貫通工事が必要です。)

※内部貫通穴あけ状況です。

※外部貫通穴あけ状況です。

3、専用電源の確認。(電源がない場合は電源工事が必要です)(ブレーカーの予備がない場合は追加工事が必要です)

取り付けたい部屋にエアコン用の電源がない場合。

分電盤より、新規にエアコン用の専用電源を配線します。配線ルートの確認や露出する箇所などのお打合せが必要に
なりますので、事前にご連絡いただければエアコン工事前に確認いたします。

予備ブレーカーがない場合。
ご契約容量に余裕があれば、エアコン1台につき、1個ブレーカーを増設します。
ご契約容量に余裕がない場合、要ご相談となります。エアコン電源同様工事前に確認します。

 

4、エアコン室内機取付け

取付場所により冷媒配管ドレン配管の露出部分が発生する場合があります。化粧カバーによる施工になります。

※貫通部分に貫通スリーブを挿入します。

 

5、エアコン室外機の取付け

室外機設置場所は要検討です。室外機から出る音や風を考慮して設置します。また屋根や壁に取り付ける場合は
取り付ける場所の下地がしっかりしていることを確認し、専用の架台に取り付けます。

 

6、冷媒配管、ドレン管の配管、室内機から室外機までの電源配線

室内機から室外機までの冷媒配管結露した水を排出するドレン配管を行います。
この配管は露出部分になるので、外部用の化粧カバーによる施工になります。
家庭用ルームエアコンは室内機電源なので、室内機から室外機へ電源も一緒に配線します。


7、化粧カバーの取付け

外部用の化粧カバーの取付をします。

 

8、冷媒配管のフレア加工

室内機についている冷媒配管と室外機についている2方弁(液側)3方弁(ガス側)との接続のため
専用工具によるフレア加工をします。

 

9、冷媒配管の接続

液側配管ガス側配管配管サイズにあったトルクレンチで締め付けます。
(接続が終わっても化粧カバーにはまだ納めません)

ここまででの作業で重要なポイントはフレア加工です。配管の曲げは緩やかであれば手で曲げれますが、
急な曲げは配管をつぶしてしまう危険があるので、専用の工具を使って曲げます。
重要なフレア加工の部分に不具合があるとガス漏れの原因になります。

この段階で配管した冷媒配管の中には空気や水分が含まれており、この空気と水分を完全に除去しないと
エアコンが正常に作動しないばかりか、機器が壊れてしまいます。

 

10、冷媒配管の真空引き

冷媒配管の中の空気と水分を除去するために真空引き(エアパージ)をします。
マニホールド真空ポンプコントロールバルブを使用します。
真空ポンプからマニホールドまでのホースの接続、マニホールドから室外機のガス側にホースを接続します。
※室外機のガス側に接続する手前にコントロールバルブを接続します。

真空ポンプのスイッチを入れます。真空ポンプからマニホールドまでのホースが真空状態になります。
マニホールド低圧側バルブを開きます。マニホールドの目盛りが0からマイナスになります。接続したホース全てが
 真空状態になります。
コントロールバルブを開きます。開くことにより、ガス側3方弁のピンが押されて冷媒配管内を真空状態にします。

この真空引きの段階では空調機の心臓部である室外機は全く関係のない状態にあります。真空引きを行っているエリアは
新規で配管した冷媒配管(液側、ガス側)だけです。

④各メーカーの施工説明書に記載されている時間(約15分)真空引きを行います。その間に室外機の電源を接続します。
⑤記載されている時間が経ったらマニホールドのバルブを閉じ、真空ポンプのスイッチをきります。


11、マニホールドの目盛りのよる確認

約2~3分様子を見て目盛りがマイナスから動いていなければ大きな漏れはない状態です。

 

12、ガス圧をかけての確認(ガス漏れ検査)

コントロールバルブを閉じて、接続したホース冷媒管の縁をきります。液側の弁を六角レンチで反時計回りに
回して10秒ほどしたら閉じます。室外機からのガス圧が冷媒配管内にかかっている状態です。
この状態でガス漏れ検知液で接続箇所をスプレーし、気泡がないかを確認します。

 

13、液側、ガス側の弁の開放

ガス漏れの異常がなければガス側3方弁についているコントロールバルブホースを外す。
液側の弁を六角レンチで反時計回りにいっぱいに開き、液側の弁も同様に開きます。

 

14、室内機との接続箇所を断熱処理し、冷媒配管を化粧カバーに納める。

 

15、試運転、工事完了です。