平成28年度の申請及び交付決定
・1次公募・・・申請2095件中、交付決定1548件。
・2次公募・・・申請1462件中、交付決定1406件。
・3次公募・・・申請1695件中、交付決定1425件。
・4次公募・・・申請1996件中、交付決定1471件。
・5、6次公募・・申請2745件中、交付決定470件。
今年度の補助金は終了しております。5,6次公募がなぜ一緒になってしまったかというと、SIIのHPでは
「予算状況を精査した結果…」とありました。
☆申請する側にとっては、お客さんとの交渉の中で補助金は非常に大きな影響があります。弊社は既築住宅の
ZEHビルダーですから、準備段階から、現場調査、図面作製、見積もり、詳細説明とかなりの時間がかかって
しまいます。5次がダメでも6次があると計画していた中で、急に今年度最後の公募が5,6次が一緒に
なってしまったのです。
☆当然今年度最終公募になってしまうわけですから、弊社と同じような状況の方たちは多かったと思います。
「とにかく、まず申請しなければ」ということで、なんとか申請することができました。しかし結果は
「不採択」として通知が届きました。
ZEHについて
・「ZEHにしたい」というより、エネルギーの問題から各方面でいろいろな対策をとっている状況の中で、
住宅でのエネルギー削減を目的に始まった事業です。ZEH化にするには、登録されているZEHビルダーで
なければ申請できない。ZEHビルダーは年間のZEH化目標を立て、運営していく。
・こうして申請して、審査され、交付されるのですが、改修工事のZEH化は非常に難しいし、厳しいと感じて
おります。そしてZEHの定義の条件を満たしていても、数値での評価が相当程度高くないと採択されないと
なっているのです。
今回の申請結果
・地域区分5での申請でしたので、UA値は0.6(W/㎡K)相当以下となります。
外皮平均熱貫流率・・・0.59(W/㎡K)。
冷房期平均日射熱取得率・・・2.9
年間一次エネルギー消費削減率・・・103.5%。
その他必要な書類もたくさんあるのですが、条件となる数値は満たしての申請ですが、不採択です。
考えられる理由はいくつかありますが、書類不備はないと思っています。それは申請するまでに費やした時間を
考えると、郵送前の書類チェックは特に入念になるからです。
数値での評価になると思われます。確かにぎりぎりの数値ではありますが、この数値を下げる作業は非常に
大変です。断熱性能や窓、ドアに関しては、数値上では一番高い断熱性能を持つ商品をすべて選択しております。
その状態にしても基準数値より0.01しか下がらなかったのです。
☆既築住宅からのZEH化の大変さ、難しさを感じました。そして条件を満たすことができない、ZEH化すること
ができない住宅があることもわかりました。今後の展開はよくわかりません。個人的な意見はたくさんあるの
ですが、次回の申請は採択されることを目標におくしかありません。
追記(H29年1月20日)
住宅産業新聞社様のHPより、貴重な情報を入手することができました。
内容はZEHビルダーと28年度の申請結果についてのことでした。
1・ZEHビルダーに関しては、ZEHビルダー登録したにもかかわらず、実際には1件も補助金申請を行っていない
ビルダー事業者が8割近くいること。
これに関してはいろいろな条件も関わってきますので、簡単には結論として出ませんが、見方を変えると
残り2割の事業者でこの政策を行っているという実態です。大手のハウスメーカーから、弊社のような零細まで
同じ土俵で戦っているのに、結果は2割の事業者しか関われていないのです。
2・登録ビルダーの約1パーセントが、申請件数の9割近くを占めていること。
これはどう解釈するか迷ってしまいます。恐らく、全登録ビルダーのうち約1%の企業は、申請した案件の9割が
採択されているということなのでしょうか?全体で申請されている9割の案件を約1%の企業が占めているとなると
とても偏りすぎている、独占ではないかと思われるからです。申請と採択は違いますので、もう少し詳しく知りたい情報です。
3・補助対象となっている既存住宅の補助金交付実績は1件もなかったということ。
これが一番気になる内容です。既存住宅のZEH化って現実的にあるのだろうか?と疑問がありましたが、
補助金交付実績が1件もなかったということは、新築、建売のみで補助金は使われたということです。
既存住宅の申請はあったはずです。弊社も1件申請したので。不採択でしたが、実際は採択された既存住宅の案件
はあったのか?採択されたのに、着工されなかったなどの理由により、補助金の交付がなかったのか?
こちらももう少し詳しい情報が知りたいです。
☆結局28年度のZEH化事業は、採択件数6,320件が全て新築、建売で占めていたという現実です。新築、建売は
これか造られる建物です。既に出来上がっている建物を改修、ZEH化させることの難しさは本当に大変です。
経産省資源エネルギー庁の対策は偏重是正に乗り出しているとあります。どう是正されるのか気になります。