2K・4K・8Kとは・・・
☆まず最初に2K・4K・8Kとは何を意味しているかを説明いたします。
・Kとはキロを意味し、1,000の単位ということです。2K=2キロ=2,000ということです。
・そして何の数値かというと、解像度(画素数)になります。
★2K・・・2Kの解像度は約200万画素になります。画素数が横1,920、縦1,080あるということで、単純に
1,920×1,080=2,073,600、約200万画素になります。画素数の横の数字1,920は約2,000なので
2,000=2キロ=2Kと呼ばれています。
1画素が横に1,920並び、縦に1,080並び、それを乗じた数の画素数で映し出される映像が2Kの
映像となります。
※HD、フルHDという言葉を聞いたことや見たことがあると思います。HDとはハイビジョン(高品位)の意味で
解像度は1,280×720=921,600、約90万画素で映像を見れます。フルHDはフルスペックハイビジョンの略で HDよりさらに高品位で解像度は1,920×1,080=2,073,600、約200万画素になります。
※フルHDの解像度と2Kの解像度は同じ約200万画素なので、フルHDと2Kは同じ意味を指しています。
※フルHDと2Kでのテレビ画面での実用サイズは32インチです。
★4K・・・2Kの解像度の4倍になります。2Kの画素数、横1,980×縦1,080の4倍ということなので、
約200万画素の4倍=約800万画素の解像度ということになります。
正確には横の画素数1,980がもうひとつ横に並び、縦の画素数1,080がもうひとつ縦に並んだ状態
なので横1,920×2=3,840と縦1,080×2=2,160を乗じた数、8,294,400画素になります。
よって約800万画素の解像度と言われます。
※2Kの場合、横の1,920=約2,000=約2キロ=2Kとなりました。4Kも同様に横に並べた画素数1,920×2の
3,840が約4,000=約4キロ=4Kとなります。。
※4Kでのテレビ画面での実用サイズは50インチです。
★8K・・・2Kの解像度の16倍、4Kの解像度の4倍になります。2Kの16倍ということは約200万画素の16倍
=約3,200万画素、4Kの4倍ということは約800万画素の4倍=約3,200万画素となります。
正確には2Kと同じ横の画素数1,920が横に4つ並び、縦の画素数1,080も縦に4つ並んだ状態なので
横1,920×4=7,680と縦1,080×4=4,320を乗じた数、33,177,600画素になります。
ここまで正確には画素数を計算しないようで、4Kの4倍、約3,200万画素の解像度になります。
※2Kも4Kも横の画素数で呼んでいました。8Kも同様で、横1,920×4=7,680が約8,000=8キロ=8Kです。
※8Kでのテレビ画面での実用サイズは100インチです。
☆ここで少しまとめます。
★2K・4K・8Kとは解像度の違いということはわかりました。実用サイズもそれぞれ違います。
大画面という言葉もよく聞いたり見る言葉ですが、画面が大きくても解像度が少なければ、映像はきれいに
見ることができないということです。2Kの実用サイズは32インチです。2Kを50インチの画面で見ると
解像度自体は変わっていないので、映像は細かさに欠けてしまうのです。2Kの32インチで映し出される映像を
4Kの映像で見ることは、同じ映像の細かさ、きれいさを50インチの大きさで見れるということです。
4K・8K放送について・・・
4K・8Kとは解像度の違いと実用サイズの大きさの違いということはわかりました。映像を受ける側(受信)
される能力は4K・8Kテレビであれば問題はないのです。
?それでは、なぜ「4K・8Kテレビでは、4K・8K放送は見れない」ということを聞くのでしょう。。。
いくつかの知っておかなければいけない内容になります。
4K・8K放送とは・・・
☆4K・8K放送とは、衛星からの放送です。現在、一般的に屋根にのっているアンテナで受信されている家庭
はUHFアンテナ、BS・110度CSアンテナ/CSアンテナがあります。
・UHFアンテナ・・・地上デジタル放送を受信します。
・BS・・・東経110度の静止衛星軌道上の放送衛星より受信します。有料放送と無料放送があります。
・CS110度・・・東経110度の静止衛星軌道上の通信衛星より受信します。「スカパー!」有料多チャンネル
放送サービスを行う日本で唯一のCS放送です。
・CS・・・東経124度と128度の静止衛星軌道上にある2つの通信衛星より受信します。「スカパー!プレミアム
サービス」有料多チャンネルのハイビジョン番組を配信しています。専用アンテナ、専用チューナー
が必要です。
☆衛星放送のうち、BS,CS110度,CSの4つの衛星からの放送は受信出来る状態にあります。
☆それぞれの放送から出力される周波数は違います。
・地上デジタル放送の周波数は470~710MHzの範囲で放送を出力しています。
・BS放送の周波数は1032~1490MHzの範囲で放送を出力しています。
・CS110度の周波数は1595~2071MHzの範囲で放送を出力しています。
・CSの周波数は1032~2071MHzの範囲を使用している?
そして、4K放送として現在出力し、受信して見れるのは、BSのch17の試験放送とCSの「スカパー!プレミアム
サービス」です。
★これに加えて、4K放送用の110度CS衛星、BS衛星の2つの衛星が新たに打ち上げられるのです。それの実用
放送が2018年から始まるということになります。
新たに打ち上げられる衛星
・BS衛星(BSAT-4a)の周波数は2224~2643MHzで出力されます。
・110度CS衛星(JCSAT-15)の周波数は2748~3224MHzで出力されます。
つまり4K・8K放送とは衛星放送なので、地上波のデジタル放送では放送されないのです。
まとめ
☆それぞれの放送を受信するには、それぞれの周波数で出力されているということ。
☆4K・8K放送とは衛星放送のこと。(衛星用アンテナが必要)
☆4K・8Kテレビで、地上デジタル放送も現状のBS,CS放送も見ることはできること。
☆4K放送は試験放送も含めると、すでに始まっていること。(CSでは別途有料契約が必要)
☆新たに2つの衛星が打ち上げられ、2018年から、多くの4K・8K放送が始まること。
「4k・8Kテレビでは4K・8K放送が見れない」と言われる一番大きな理由。
★新たに打ち上げられる衛星からの周波数に、ほとんどの家で使用されている受信するために必要な機器が対応
しきれていないところだと思います。
★今まで市販、実用されていた周波数の最大が2602MHzだったのです。映像を受信するには、関連する
いくつかの機器で構成されています。最低でも、アンテナ、ブースター、テレビケーブル、分配器、テレビ
コンセントは必要不可欠です。これに加えてチューナーも必要となると、すべての機器を周波数3224MHz
に対応する機器に交換する必要が発生してしまいます。。。
★映像を映す能力があっても、それを引き出すためには必要な機器に交換しなければいけないのです。そうして
ようやく今まで見ていたフルハイビジョンの映像よりもさらにきれいな映像で見ることが可能になるのです。
☆4K・8K放送は映像がとても鮮明で、奥行きなど立体的な映像、きめ細かで、臨場感があって・・・などと
言われます。そういう映像は受ける側(受信)と映像を撮影し、放送する側(出力)の両方で成り立ちます。
4K・8Kテレビの能力を最大限に引き出すための出力側が、地上デジタル放送ではできず、現在の衛星放送
でも対応しきれず、新たに衛星を打ち上げて対応したと思われます。
☆4K・8Kテレビは今後さらに普及していきます。4K・8K衛星放送を受信して見るためには、テレビだけ
でなく、受信するための機器が必要なのです。