太陽光スレート屋根施工

今回は1階の屋根部分に、太陽光パネルを4枚設置した施工を写真と共に説明いたします。


製品と架台設置方式
太陽電池モジュール:Panasonic244α、最大出力244W(変換効率は19%)
・スレート架台方式:スレート屋根に金具を取り付けて、パネルを乗せるフレームを取り付けます。

設置条件
取付位置などの位置や屋根条件などいくつかの条件がありますが、一番大事なことは屋根の下地の
野地板の種類と厚みになります。スレート架台方式の土台となる金具はこの野地板に固定しますので
この野地板の条件が重要となります。

今回は1階の和室の押し入れ部分の点検口から、野地板の種類と厚さ、野地板が付いている垂木を
事前調査し、条件をクリアしていることを確認して、システム検討後発注しました。

※野地板の厚さは薄いカードを隙間に差し込み、鉛筆で印をして厚みを計りました。
※野地板厚さ12mm、垂木サイズ45mm×60mmで条件をクリアしてます。

※施工前の写真です。スレート自体は破損や割れなどはなかったのですが、塗装がはがれ、コケも
 みられました。この状態で太陽光パネルを設置してしまうと、設置後は塗装が出来なくなりますので
 屋根の塗装から始めました。

※下塗り状況です。塗料でスレートの隙間が埋まらないように注意しました。

※上塗り状況です。上記同様の注意をして仕上げは2回塗りました。

※墨出し(位置決め)状況です。検討図を参考に真ん中で均等に振り分けました。これで決定ではなく
 土台となる金具の取付ができない場所があります。(スレートのつなぎ目付近)
 この位置を避けるのと同時に、野地板が留めてある垂木の位置を探し、パネルを取り付けるフレーム
 の取付有効範囲を確認し、最適の場所を検討して位置を決めました。

※スレート屋根の上から、垂木の位置がわかるセンサーを使います。このセンサーでは感知する物の
 位置とその幅と深さがわかります。垂木は455mmピッチで入っているので、各々の部分で
 探知すると、同じ表示が出るのでかなり正確な位置を探すことができます。

※取付金具の位置が決定したら、取付ビスの下穴をドリルで穴あけをします。スレートは厚さが5mmほど
 あり、とても固いのですが、割れやすいです。振動ドリルやハンマードリルが使えないので、今回は
 鉄工用の切り先を使用しました。6mmの穴をあけなければいけないので、3.5mmで下穴をあけてから
 6mmの穴をあけました。
☆縦3つの穴は垂木に留まりますが左右の2つの穴は野地板に留まります。垂木の幅が45mmなので
 全部を垂木に取り付けることができないのです。
☆穴の部分に詰まっているのが、水の浸入を防ぐコーキング材です。このコーキング施工も重要な工事で
 しっかりと充填するように、専用のノズルを使用し、奥までしっかりと注入します。

※金具の下面、ビスにも水の浸入を防ぐブチルゴムの処置が施されております。

※この金具に対して、パネルを乗せるフレームを取り付けます。

※フレームの取付状況です。水糸を張り位置の調整と高さの調整をします。

※配線状況です。今回は4枚のパネルで1回路なので、PVケーブルは黒1本、白1本を使用します。

※パネルの設置状況です。このときの注意点はパネル同士をしっかりくっつけることと、パネルの下を
 配線しているケーブルが屋根面に接触しないこと。当然ですが、接続の間違いと接続部分をしっかりと
 差し込むことも確認しながら1枚ずつ据え付けていきます。

※架台同士は縁が切れています。架台間を電気的に繋ぐために、アース線で架台間を電気的に接続します。

※前面のカバーを取り付けます。

※最後にメーカーのネームプレートを取り付けて完了です。